この時期、ヒグラシの鳴く森の中では腹に白いモノをくっつけたセミをよく見かける。
セミに寄生して生長するセミヤドリガである。
白く目立つのは5齢で、4齢までは目立たないが、よくみてみればそれなりに寄生されている個体が見つかる。
寄生されたセミも養分を盗られて気の毒であるが、よく考えればこの蛾は、セミが成虫になってから寄生するわけで、ただでさえ短いセミの成虫の寿命の中でフレッシュなホストを見つけて取り憑かないといけないわけで(でないと生長するより先にホストが死んでしまって自分もアウト)、それなりにこのガの生き残り戦略もタイヘンそうに思える。