2002年秋季のタカ渡りの印象

 2002年秋は全体的にノスリが多いという印象を受けました。特に10月12日の1000羽近いノスリの渡りを見たときには、北海道でもこんなに大規模なタカ渡りが見られる場所があったのかと痛感しました。今までは室蘭でタカ渡りが見られるというのは知ってはいましたが、どの種がどの時期にどの位渡って行くなどの詳しいことはぜんぜん知りませんでした。近くに猛禽類が渡りを行うと思われる地形があまり見当たらないことから、北海道、特に道央周辺の猛禽類が室蘭を通過していく確率は高いと思いました。また11月に行った観察ではハイタカ属の他に、ノスリが100羽以上見られる日も多数あり、10月、11月は相当なノスリがここから渡っていくものと思っています。さらに僕が観察できるのはこちらの都合があう週末などですから、毎日観察すれば相当面白いと思いました。またツミが11月に入ってからも多数渡っていくのも少し意外でした。
 この年の秋のタカ渡りで一番興味深かったのはやはりオオタカでしょうか。僕がカウントしただけでも115羽も渡っています。これは不定期に観察しているタカ渡りポイントの中では最多と思われ、しかも10月12日の71+羽というのは他のタカ渡りの観察地点では見たことがない数字でした。さらにこの日の観察時間は〜10:45分までなので今後観察を続けることによって+αがかなり期待できるとも思っています。ここから渡って行くオオタカの軌跡が気になりました。また、オオタカの幼鳥と成鳥では、渡る時期が極端に違うということがわかったことも興味深いと思いました。昨年までは10月初旬までの観察しか行っておらず、ほとんど幼鳥しか渡ってないという印象が強かったのですが、10月下旬以降にオオタカ成鳥の大多数が移動していると考えればその観察傾向もなるほどと思っています。しかしながら、ノートにも書いたように今年に限ってかもしれないので、来年以降の秋の渡りが楽しみです。
 また今まで室蘭で観察を行ったことがなかった春のタカ渡りも観察してみたいと思ってます。
日付順渡りグラフ(ノスリ以外)

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