音江別川流域
※ ここでの探鳥地紹介は “ BIRDER SPECIAL-日本の探鳥地、北海道編 ” で筆者が紹介したものの補足が目的です。
場所などの地図は記さないので、本と照らし合わせて見るのが良いと思います。
オオジシギが見たい方へ
オオジシギ 06年5月8日 音江別川上流側
オオジシギが見たくて、当地へ出かけたが見られなかった…。という人がいるみたいなので、少し詳しく書いてみたいと思います。
探鳥地紹介をしていた当時はまだオオジシギは個体数も多く、普通にいたのですが、最近は個体数が少なくなり観察状況も思
わしくないようです。渡来時期は4月15日前後と変わらないのですが、近年は晴天かつ早朝でもディスプレイをしないこともあり、
特に上流側では少なくなりつつあります。
狙いは…ずばり夕方!
オオジシギの当地への渡来数は数年前よりはやや減っているようですが、渡来初期〜4月下旬の多いときには10羽以上。最近は
5羽前後見られればいい方です。5月中にはなわばりが出来て、上流側では近年では見られなくなります。下流側のポイントでは
数羽が6月半ばまで見られます。
とはいっても、一体いついけばいいの〜?という方のためにわかりやすくポイントをまとめます。
一番見やすい時期は4月20日過ぎ〜5月半ばまで!
この時期のポイントとしては
1、場所:鉄道の線路付近やそれより上流側の草地〜パークゴルフ場手前
2、時間帯:早朝〜9時過ぎ、または夕方4〜5時から夜
3、天候:(確実に見たいなら)穏やかな時(晴れで無風が好条件!)
朝は結構面倒で、更に近年はなかなか飛ばないことも多めなので夕方(といっても日没前後)がオススメです。実は天候が結構重要で、
曇りで風があったり、微妙な天気だとあまり飛ばないことが多いです(勿論、全く飛ばないわけではないです)。ちなみに夕方は5月15日
くらいまでなら、6時を過ぎた辺りからヤマシギのおまけがついてきます。
ちなみに今年(2006年)はオオジシギ、ヤマシギ共に個体数が多めで、夕方〜夜は盛んに飛んでいました。
5月半ば〜6月中は?
5月半ばからは日中に飛ぶことはまずなくなり、線路沿いでは定着して見えるのは1羽が多く、個体数の多目の下流側のポイント
の方がオススメです。時間帯は早朝、夕方でないとまず見れないと思っていいと思います。この時期でも穏やかな天気の時のほうが
高確率で見られます。
ちなみに5月半ばからは下流草原ではコヨシキリ、カッコウ、エゾセンニュウ、シマセンニュウ(少ない)、マキノセンニュウ(希)が朝方や
夕方〜夜には賑やかです。小鳥の声を楽しみたいのなら6月上旬から7月頭にかけての夜中に下流側の草原に行ってみるのが個人的
には面白いと思います。近年は数年前までかなり多かったコヨシキリ、オオヨシキリ、エゾセンニュウが激減して淋しい限りですが、
それでもまださえずる個体が見られ(聞かれ)ます。
ホオアカ 05年4月28日、音江別川上流側
この他の鳥としては、4月半ばからホオアカ、ノビタキが見られ、5月20日過ぎのカッコウの渡来時期から7月初めまで、音江別川下流の
草原を中心にコヨシキリ、オオヨシキリ、オオジュリンなどは見られますが、ここ数年の河畔林の伐採でエゾセンニュウが激減してしまいま
した。時間帯は早朝、夕方がよく、やはり天候が微妙だとつまらないかもしれません。
見られる鳥を場所・時期別に!
観察に適した時期(4月半ば〜7月始め)の主な鳥です。4月〜5月上旬は上流、それ以降〜7月初めまでは下流草原が観察適地となります。
4〜5月(上流) アリスイ、コムクドリ、オオジシギ、ヤマシギ、ノビタキ、ホオアカ、オオジュリン、クロツグミ、アカハラなど。
5〜6月(上流) ツバメ、コムクドリ、カッコウ、アリスイなど。
5〜6月(下流) コヨシキリ、オオヨシキリ、エゾセンニュウ(声)、シマセンニュウ(少)、カッコウ、オオジシギ(少)、オオジュリン、ノビタキなど。
この他の時期は基本的にあまりオススメできないと思います。秋は下流側で、早朝はなかなか面白いと思いますが、その他いまいちです。
なお、ここでの「上流」、「下流」や具体的な地図は探鳥地ガイドで確認してください。
見られた鳥たち
アリスイ 個体数は比較的多い
ヤツガシラ 04年4月7日、音江別川上流
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クロツグミ♂、コサメビタキ 04年5月10日、音江別川上流側近くの林
本を見て当地を訪れた方やこれから行く予定があるけど、わからないという方は遠慮なくご連絡ください。